日本のAI活用はなぜ遅れている?インサイドセールスプラス茂野氏×miibo功刀氏が語る生成AI活用の現状と未来
AIチャットボットの進化と営業の未来:日本企業が今すぐ取り組むべきAI活用戦略
miiboDesigner の岡大徳です。
2024年に開催されたSalesZine Day 2024 Summerにて、注目を集めるセッションが行われました。「AIは営業の仕事を奪うのか? 米国AI事情&「InsidesalesAI」最新事例を大公開」と題されたこのセッションでは、インサイドセールスプラスの茂野明彦氏とmiibo CEOの功刀雅士氏による対談が行われ、日本の生成AI利用の現状と課題、そして今後の展望について興味深い議論が展開されました。
対談の詳しい内容はこちら:https://saleszine.jp/article/detail/6183
登壇者紹介
インサイドセールスプラス 代表取締役 茂野明彦氏 セールス&マーケティングの領域で15年以上の経験を持つ茂野氏は、現在インサイドセールスプラスを運営。顧客の購買行動に関する深い洞察と、ビジネスマッチングのノウハウを持つ。著書に『インサイドセールス–訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド-』(翔泳社)がある。
株式会社miibo CEO 功刀雅士氏 10年以上にわたり会話型AI領域の開発に携わってきた功刀氏は、現在miiboのCEOを務める。エンジニアとしての豊富な経験を活かし、ノーコードで高度なAIチャットボットを作成できるプラットフォームmiiboを開発。多様な業界でのAI活用を推進している。
日本の生成AI利用率の現状
功刀氏によると、日本における個人の生成AI利用率はわずか9%にとどまっています。これは米国の40%超、中国の60%近くという数字と比較すると、驚くほど低い割合です。なぜ日本はこれほどまでにAI活用が遅れているのでしょうか。
AI活用を阻む3つの壁
対談では、日本企業のAI活用を阻む主な要因として、以下の3点が挙げられました:
セキュリティ懸念:情報漏洩リスクへの過度な警戒
決裁者のITリテラシー不足:AI技術の理解と活用への躊躇
過度な精度要求:99%以上の精度を求める完璧主義
特に3点目について、茂野氏は「AIへの回答に99%の精度を求めている」企業が多いことを指摘。これに対し、海外では「ヒントが得られて便利」という現実的な姿勢でAIを活用している事例が紹介されました。
AIチャットボットの進化と可能性
功刀氏は、従来のチャットボットと最新の生成AIを活用したチャットボットの違いについて、以下の3点を挙げました:
深掘りした会話の実現:単なるQ&Aから、より自然な対話へ
CRMとの連携によるパーソナライゼーション:個別ニーズへの対応力向上
複数領域をまたぐ支援:カスタマーサポートから営業まで幅広くカバー
これらの特徴により、AIは「人間の行動の流れを汲んでサポート」し、将来的には「AIだけで判断して進めることができる領域も増えていく」と予測されています。
人間の役割はどう変わるのか
AIの進化に伴い、人間の役割も変化していくことが予想されます。対談では、以下のような見解が示されました:
意思決定と責任:「未来はこうしていくと良いのではないか」という新しい提案や決断は人間の役割として残る
感情的つながり:「この人から買いたい」という人間性の部分は AI では代替できない
サービス改善:AIによって集められた顧客フィードバックを基に、新たな価値を創造する
今後の展望:AIと人間の共存
茂野氏と功刀氏は、AIは人間の代替ではなく、むしろ人間の能力を拡張するツールとして捉えるべきだと強調しています。日本企業が今すぐ取り組むべきこととして、以下のポイントが挙げられました:
AI活用への柔軟な姿勢:完璧を求めすぎず、まずは試してみる
段階的な導入:カスタマーサポートなど定型業務から始める
継続的な学習と改善:AI活用のスキルを組織的に育成する
Q&A
Q: 中小企業でもAIチャットボットを導入することは可能ですか?
A: はい、可能です。miiboのようなノーコードのAIプラットフォームを活用すれば、技術的な知識がなくても、比較的低コストでAIチャットボットを導入できます。まずは小規模な実験から始めることをおすすめします。
Q: AIチャットボットの導入によって、どの程度の業務効率化が期待できますか?
A: 導入の規模や業種によって異なりますが、一般的にカスタマーサポート業務の30-50%程度の効率化が期待できるとされています。ただし、AIの性能を最大限に引き出すためには、継続的な改善と人間によるサポートが必要です。
Q: AIの活用において、日本特有の法的または倫理的な課題はありますか?
A: 日本では個人情報保護法が厳格であり、AIによる個人情報の取り扱いには十分な注意が必要です。また、AIの判断に基づく自動化された意思決定に関する規制も検討されています。これらの法的・倫理的課題に対応するため、企業はAI活用の指針を明確に策定し、透明性を確保することが重要です。
miiboの詳細なFAQについては、以下のURLをご覧ください: https://daitoku0110.net/faq/
miiboコミュニティ最新情報
miiboコミュニティでは、日本企業におけるAI活用の成功事例が続々と共有されています。特に注目を集めているのは、中小企業がmiiboを活用して短期間で効果的なAIチャットボットを構築した事例です。
皆様も、AI活用に関する疑問や成功体験があれば、ぜひコミュニティでシェアしてください。日本企業のAI活用を加速させる貴重な情報交換の場となっています。
miiboコミュニティはこちら:https://discord.gg/tFprn6hU
まとめ
日本の生成AI利用率が低い背景には、セキュリティ懸念や過度な精度要求など、いくつかの障壁が存在することが明らかになりました。しかし、AIチャットボットの進化により、これらの課題を克服し、ビジネスに大きな価値をもたらす可能性が広がっています。
今後、日本企業がAI活用で成功するためのポイントは以下の通りです:
完璧を求めすぎず、まずは小規模な実験から始める
AIと人間の役割を明確に定義し、それぞれの強みを活かす
継続的な学習と改善を通じて、組織全体のAIリテラシーを高める
miiboは、これらの課題に取り組む日本企業をサポートし、AIチャットボットの導入と最適化を支援します。AI活用に興味はあるものの、どこから始めればよいか分からないという方は、ぜひmiiboを試してみてください。
それでは、また次回のニュースレターでお会いしましょう! miiboを楽しんでください!
miiboDesigner岡大徳:https://daitoku0110.net/
miiboガイドページ:https://daitoku0110.net/miibo-guide/