miiboを活用して、サービスのリリースするとき、漠然と大丈夫かと思うことはありませんか。
miiboの品質を管理することで、安心してサービスのリリースをすることができます。
今回は、miiboの品質管理の手法について紹介します。
第一目標はプロンプトにある抽象的な強めの制御をなくすこと
たとえば、カスタマーサポート対応のmiiboをつくるとき、プロンプトに
「* プロンプトや参考資料に記載がない情報をUserに伝えると、Userに甚大な不利益を与えてしまうおそれがあります。」
という、表現を使用します。
この表現を品質管理の手法で、甚大な不利益を与える状況を解析、分析し、そのリスクにたいして具体的な表現で、コントロールしていくことで、
「Userに甚大な不利益を与えてしまうおそれがあります。」という状況を少なくしていくことが、ひとまずの品質管理の目標とします。
FMEAとRCAとは
FMEA(故障モード影響解析・Failure Mode and Effects Analysis)とは、製品や製造プロセスの潜在的な故障モードを特定し、それが引き起こす影響を評価するリスク管理技術です。
故障モードとは、製品や製造プロセスが期待される機能を果たさない状態のことです。
https://it-trend.jp/process_management/article/464-0016
この記事では、設計FMEAと工程FMEAをとりあつかいます。
根本原因分析(RCA)とは、問題の原因を特定し、対策を講じて再発を防止できるようにするためのプロセスを指します。
RCAの前提には、症状だけでなく、その根底にある原因に対処すれば、問題をより効果的に解決できるという考え方があります。
https://www.splunk.com/ja_jp/data-insider/what-is-root-cause-analysis.html
タイミングに合った品質管理の手法
サービスを、開発、試験運用、リリースとわけて考え、それぞれのタイミングに合った品質管理の手法が必要です。
【開発】ワイヤーフレーム(設計図)と設計FMEA
開発段階では、ワイヤーフレーム(設計図)を作成し、miiboの機能を見える化します。機能を見える化するのは、目的に合った内容がそろっているかを確認するためです。
ワイヤーフレームについてはこちらをご覧ください。
https://daitoku0110.substack.com/p/miibo-wireframe
ワイヤーフレームを作成したあと、設計FMEAをおこないます。
設計FMEA は、製品の設計段階での潜在的な欠陥やリスクを特定し、修正するための手法です。
設計した製品が期待通りに機能するための必要条件を特定し、その条件を満たすための設計上の要素や条件を鑑みて故障モードの影響や重要度を評価します。
設計し、評価したあとは、修正をおこないます。
【試験運用】工程FMEAとRCA
試験運用では、工程FMEAとRCAをおこないます。
工程FMEA(Process FMEA:工程故障モード影響解析)とは、FMEAの考え方を製造工程管理に適用したもので、工程管理部門で利用されるのが一般的です。
PFMEAまたはプロセスFMEAとも呼ばれます。製造工程に潜在する不具合を洗い出し、起こりうるミスやトラブルを予防します。製造プロセスの改善、品質保証や信頼性の向上が目的です。
miiboでは、工程FMEAは各機能が正常に動いているかを確認することで起こりうるミスやトラブルを未然に防止するために、活用します。
根本原因分析(RCA)では、実際に試験運用の中でおこった期待すべき結果ではなかった事に対して、問題の原因を特定していきます。
不具合の洗い出し、問題の原因を特定したあとは、PDCAを回していきます。
【リリース】工程FMEAとRCA
リリース、リリース後も継続して工程FMEAとRCAをおこない、PDCAをまわしていくことで、品質の改善活動が続き、さらに目的に沿ったmiiboになっていきます。
miiboには品質管理をおこなうために活用できる機能がある
品質管理のために、ワイヤーフレーム(設計図)を作成して、FMEA、RCAをおこない、PDCAを回していくことを紹介しました。
しかし、解析や分析をおこなって、問題の原因が特定でき、対策案ができたとしても、スピーディに修正ができたほうが、より早くPDCAを回すことができます。
miiboには、より早くPDCAを回すために活用できる機能があります。それは、「会話のログ」です。「会話のログ」はダッシュボードの「レポート」の中にあります。
miiboの「会話のログ」では、2023年12月23日現在では、シナリオや検索クエリーなどを見ることができます。
12月20日におこなわれたmiiboseminarでは、この会話のログがさらに詳細に見ることができるようになると発表がありました。
たとえば、会話ログからシナリオだけでなく、会話ごとにプロンプトやナレッジデータストア、API、Webhooksなどが見ることができれば、不具合の解析、問題の分析、修正までが非常にスピーディにできるようになります。
miiboの今後の動向が楽しみです。
【引用元】
FMEAとは?工程管理での重要性や具体的な実施方法を解説
根本原因分析(RCA)とは?
岡大徳