miiboDesigner の岡大徳です。
今回は「miiboエージェントの公開方法と共有テクニック」について詳しく解説します。せっかく作成した会話型AIも、適切に公開・共有できなければその価値を最大限に活かすことはできません。本ガイドでは、エージェントの公開の基本概念から、URLカスタマイズによる高度な活用法まで、初心者の方でも15分で実践できる手順を紹介します。
エージェント公開の基本概念を理解しよう
miiboでは、作成したエージェントには「プレビュー版」と「公開版」の2つの状態が存在します。この違いを理解することが、エージェント公開の第一歩です。
プレビュー版は作成者のみがアクセスでき、変更内容をテストするための環境です。一方、公開版はエージェントの最新状態を他のユーザーに共有できる状態です。公開設定を行うと、プレビュー版の内容が公開版に反映されます。
公開することで以下が可能になります:
専用URLを通じて他のユーザーとエージェントを共有
外部サービス(LINE、Slack等)との連携
API経由での会話機能の活用
Webサイトへのチャット画面埋め込み
公開範囲の選択と設定方法
エージェントの公開範囲には「一般公開」と「限定公開」の2種類があります。用途に応じて適切な公開範囲を選択しましょう。
一般公開:誰でもアクセス可能な設定
一般公開を選択すると、専用URLが発行され、そのURLを知っている人なら誰でもエージェントと会話できるようになります。以下のシーンに適しています:
企業のカスタマーサポートエージェント
商品・サービスの案内エージェント
イベント情報の案内エージェント
教育コンテンツの配信
一般公開の設定手順:
ダッシュボードからエージェントを選択
「公開設定」タブをクリック
「一般公開」を選択
「公開する」ボタンをクリック
公開後は専用URLが発行されるので、このURLをコピーして共有することができます。
限定公開:外部連携のみ許可する設定
限定公開を選択すると、チャット画面へのURLは発行されません。エージェントの作成者のみがチャット画面にアクセスできますが、外部サービス連携は利用可能です。以下のシーンに適しています:
社内のみで利用するナレッジベースエージェント
LINEやSlack限定で提供するサポートエージェント
API経由でのみ利用する業務自動化エージェント
限定公開の設定手順:
ダッシュボードからエージェントを選択
「公開設定」タブをクリック
「限定公開」を選択
「公開する」ボタンをクリック
URLカスタマイズで実現する高度な活用法
miiboの優れた機能の一つが、チャットページのURLをカスタマイズできることです。URLにパラメータを追加することで、ユーザー体験をカスタマイズしたり、追加情報を渡したりすることが可能になります。
nameパラメータ:ページ名のカスタマイズ
URLの末尾に「?name=(任意の名前)」を追加すると、チャット画面のページ名が指定した名前に変更されます。
例:
https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?name=カスタマーサポート
このパラメータは以下のシーンで役立ちます:
複数のエージェントを区別しやすくする
SEO対策としてページ名を最適化
ユーザーにわかりやすいページ名を提供
utteranceパラメータ:初期発話の設定
URLに「?utterance=(初期発話)」を追加すると、ページを開いた時に自動的に指定したメッセージがエージェントに送信されます。
例:
https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?utterance=こんにちは
このパラメータは以下のシーンで効果的です:
特定の質問への回答ページとして共有
商品カテゴリごとに異なる初期質問を設定
ユーザーの入力手間を省く
任意のパラメータ:ステート情報の活用
name、utterance以外にも任意のパラメータをURLに追加できます。これらのパラメータはユーザーのステート(状態情報)として保持されます。
例:
https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?platform=web&version=1
この機能により、以下のような高度な活用が可能です:
アクセス元情報の記録と分析
ユーザー属性に応じた応答のカスタマイズ
キャンペーンや広告の効果測定
実践的な活用シナリオと設定例
ここでは、実際のビジネスシーンを想定した活用例と具体的な設定方法を紹介します。
シナリオ1:複数商品の問い合わせ窓口の統合
一つのエージェントで複数商品のサポートを行う場合、URLパラメータを使い分けることで効率的な運用が可能です。
設定例:
商品A:https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?product=A&name=商品Aサポート
商品B:https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?product=B&name=商品Bサポート
エージェント側でproductパラメータを読み取り、それぞれの商品に応じた回答を提供できます。
シナリオ2:マーケティングキャンペーンの効果測定
広告やSNSなど、異なる流入元ごとにURLパラメータを設定することで、効果測定が可能になります。
設定例:
Twitter広告:https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?source=twitter&campaign=summer
Instagram広告:https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?source=instagram&campaign=summer
これにより、どの広告からの流入が多いか、どのチャネルからの問い合わせが成約につながりやすいかなどの分析が可能になります。
シナリオ3:FAQ自動案内システム
よくある質問とその回答へのリンクを用意し、utteranceパラメータで自動的に質問を送信する設定です。
設定例:
返品について:https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?utterance=返品の方法を教えてください
配送状況:https://miibo.jp/chat/xxx-xxx-xxx?utterance=注文した商品の配送状況を確認したい
Webサイトへの埋め込み方法
エージェントをWebサイトに埋め込むことで、訪問者にシームレスなサポート体験を提供できます。
埋め込みタグの取得手順:
ダッシュボードからエージェントを選択
「公開設定」タブをクリック
「埋め込みタグ」セクションのコードをコピー
Webサイトの適切な場所にコードを貼り付け
埋め込みタグのカスタマイズも可能です。例えば、チャットウィンドウのサイズやボタンの位置などを調整できます。詳細なカスタマイズ方法については、miiboの公式ドキュメントをご参照ください。
Q&A
Q: 一度公開したエージェントの設定は後から変更できますか?
A: はい、いつでも変更可能です。エージェントの設定を変更した後、再度公開の操作を行うことで、変更内容が公開版に反映されます。プレビュー版でしっかりテストしてから公開することをお勧めします。
Q: 公開したエージェントを非公開に戻すことはできますか?
A: はい、可能です。公開設定画面から「非公開にする」を選択することで、エージェントは非公開状態に戻ります。既に共有したURLは無効になり、外部サービス連携も停止します。
Q: URLパラメータの数に制限はありますか?
A: 技術的には多数のパラメータを追加できますが、URLの長さには制限があるため、非常に多くのパラメータを追加すると問題が生じる可能性があります。実用的には5〜10個程度のパラメータであれば問題なく機能します。
miiboの詳細なFAQについては、以下のURLをご覧ください: https://daitoku0110.net/faq/
まとめ
miiboエージェントの公開と共有方法について解説しました。主なポイントは以下の通りです:
エージェントには「プレビュー版」と「公開版」があり、公開設定によって最新の内容が反映される
公開範囲には「一般公開」と「限定公開」があり、用途に応じて選択する
URLカスタマイズにより、ページ名の設定(nameパラメータ)、初期発話の設定(utteranceパラメータ)、任意の情報の保持が可能
実践的な活用シナリオとして、複数商品の問い合わせ窓口統合、マーケティングキャンペーンの効果測定、FAQ自動案内システムなどが考えられる
Webサイトへの埋め込みも簡単に行える
エージェントを適切に公開・共有することで、その価値を最大限に引き出すことができます。まずは簡単な公開設定から始めて、徐々にURLカスタマイズなどの高度な機能も活用してみましょう。
【今すぐ行動】
作成済みのエージェントがある方は、今すぐ公開設定を試してみましょう。一般公開で専用URLを取得し、URLパラメータを追加して様々なバリエーションを作成してみてください。まだエージェントを作成していない方は、まずはmiiboアカウントを作成し、簡単なエージェントを作って公開してみることをお勧めします。
→ miiboアカウント作成はこちら:https://miibo.dev/auth/login
それでは、また次回のニュースレターでお会いしましょう! miiboを楽しんでください!
miiboDesigner岡大徳:https://daitoku0110.net/
miiboガイドページ:https://daitoku0110.net/miibo-guide/
miiboDesigner岡大徳が徹底解説、「miibo」の全貌と描く未来:https://miibo.site/